登山の浄水器は必要?沢の水のリスクとソーヤー・カタダインの選び方

登山の浄水器は必要?沢の水のリスクとソーヤー・カタダインの選び方 持ち物・装備リスト・レンタル・100均

登山の途中で沢の水を見ると「これを飲めたら荷物が軽くなるのに」と思う一方、生水は危ないとも聞く。

登山用の浄水器があるらしいけれど、本当に必要なのか、どの製品を選べばいいのかが分からずにいませんか?

この記事では、登山の浄水器が必要かどうかの判断、沢の水のリスク、浄水器で除去できるものとできないもの、ソーヤー・カタダイン・モンベルなど主なタイプの違いと選び方、使い方と手入れ、水を持つ量との関係を解説します。

読み終えるころには、自分の登山に浄水器が要るかが決まり、買うならどのタイプかを選べるようになります。

スポンサーリンク

登山の浄水器は「日帰りの低山なら不要、長い山と泊まりなら有効」。沢の水は原則そのまま飲まない

登山の浄水器は「日帰りの低山なら不要、長い山と泊まりなら有効」。沢の水は原則そのまま飲まない

登山の浄水器は、水を持って歩ける日帰りの低山では必要なく、往復5時間を超える山や泊まりの登山で「水場の水を飲んで荷物を軽くしたい」ときに効果を発揮する道具です。

沢の水は見た目がきれいでも、上流に動物の糞や人の排泄物があれば細菌や原虫が含まれるので、原則そのまま飲まず、浄水器を通すか煮沸します。

携帯用の浄水器は、細菌と原虫(クリプトスポリジウムやジアルジアなど)を除去できるフィルター式が主流で、100g前後と軽く、ペットボトルやソフトボトルに付けて使えます。

ただし、ウイルスや化学物質は除去できないタイプが多いので、「浄水器を通せば何でも飲める」わけではありません。

浄水器が必要な状況
浄水器が必要な状況
状況 浄水器 理由
日帰りの低山 不要 1〜2Lの水を持てば足りる
往復5時間を超える山 あると便利 水場で補給して持つ水を減らせる
泊まり・縦走 有効 2日分の水を担がずに済む
海外・防災 有効 水質が不明な場所。災害時にも使える

沢の水のリスクと、浄水器で除去できるもの

沢の水のリスクと、浄水器で除去できるもの

沢の水は「上流に何があるか分からない」

山の沢の水は、透明で冷たく、飲めそうに見えますが、上流に何があるかは分かりません。

しかし上流に動物の糞や死骸、登山者の排泄物、山小屋の排水があれば、細菌や原虫が混ざります。

北海道では、キツネの糞に由来するエキノコックス(寄生虫)の感染リスクもあり、生水を飲まないよう注意されています。

浄水器が除去できるもの:細菌・原虫・濁り

登山用の携帯浄水器の多くは、0.1〜0.2ミクロン程度の中空糸膜フィルターで、大腸菌などの細菌、クリプトスポリジウムやジアルジアなどの原虫、泥や濁りを除去します。

エキノコックスの卵もサイズが大きいためフィルターで除去できるとされますが、北海道の自治体は煮沸を推奨しているので、心配な地域では煮沸と併用します。

除去できるもの・できないもの
除去できるもの・できないもの

除去できないもの:ウイルス・化学物質・塩分

フィルターの穴より小さいウイルスは、一般的な携帯浄水器では除去できません。

日本の山ではウイルスのリスクは低いとされますが、海外や人の多い水場では、ウイルスにも対応した製品か、煮沸を組み合わせます。

農薬などの化学物質や塩分も除去できません。

煮沸は確実だが時間と燃料が要る

1分以上の煮沸は、細菌・原虫・ウイルスのすべてに効く確実な方法ですが、バーナーと燃料と時間が要ります。

浄水器はその場ですぐ飲める手軽さが利点で、泊まりでは両方を組み合わせるのが安心です。

登山の浄水器の主なタイプと選び方

登山の浄水器の主なタイプと選び方

ボトル直付けタイプ(ソーヤーのミニなど)

ペットボトルやソフトボトルの口に付けて、絞ったり吸ったりして飲むタイプです。

ソーヤーのミニは、軽くて小さく、価格も手頃なので、登山用の浄水器としてもっとも広く使われています。

フィルターの寿命が長く、逆洗(逆流させて洗う)で繰り返し使えます。

ボトル一体型(カタダインのBeFreeなど)

ソフトボトルとフィルターが一体になったタイプで、水場で水を汲んでそのまま飲めます。

カタダインのBeFreeは、流量が多く飲みやすいのが特徴です。

ボトルごと持つので、ボトル直付けタイプより少し重くなります。

使い方と手入れ
使い方と手入れ

モンベルのウォーターフィルターなど国内ブランド

モンベルにもソフトボトルと組み合わせて使う携帯浄水器があり、店舗で実物を見て買えるのが利点です。

海外ブランドと性能に大きな差はないので、扱いやすさと価格で選びます。

選ぶ基準:重さ・流量・フィルターの寿命・手入れのしやすさ

重さは100g前後、流量は「1Lを何秒で通せるか」、フィルターの寿命は「何リットル通せるか」、手入れは逆洗のしやすさで比べます。

日帰りの延長で使うなら軽さ、泊まりで何度も使うなら流量と手入れのしやすさを優先します。

製品の仕様は変わるので、最新の情報は公式サイトで確認してください。

使い方・手入れ・水の持ち方との関係

使い方・手入れ・水の持ち方との関係

使い方:流れのある澄んだ水を選び、濁りは避ける

浄水器を使うときも、水場は「流れがあり、上流に山小屋やテント場がない、澄んだ水」を選びます。

濁った水はフィルターがすぐ詰まり、流量が落ちます。

汲む前に、上流に何があるかを地図で確認する習慣をつけます。

手入れ:逆洗と乾燥。凍らせない

使ったあとは、きれいな水を逆方向に流してフィルターを洗い(逆洗)、完全に乾かしてから保管します。

中空糸膜フィルターは、一度凍らせると内部が壊れて浄水できなくなるので、冬の山や車内での保管では凍結に注意してください。

凍った可能性がある浄水器は、使わずに交換します。

水の持ち方:浄水器があっても最低1Lは持つ

浄水器があるからと水を持たずに歩くのは危険です。

水場が枯れている、見つからない、汚れている、ということは珍しくありません。

浄水器を使う前提でも、最低1Lは水筒で持ち、水場は「補給できたら幸運」と考えます。

水筒の選び方は登山の水筒の記事で扱っています。

防災用としても使える

携帯浄水器は、災害時に断水したときの飲み水確保にも使えます。

登山用に1つ持っておくと、家の防災用品としても役立ちます。

よくある質問

よくある質問

登山に浄水器は必要ですか?

日帰りの低山では必要ありません。

往復5時間を超える山や泊まりで、水場の水を飲んで荷物を軽くしたいときに効果があります。

登山の浄水器でおすすめのタイプは?

軽さと価格で選ぶならソーヤーのミニのようなボトル直付けタイプ、飲みやすさで選ぶならカタダインのBeFreeのようなボトル一体型が定番です。

店舗で見て買うならモンベルの製品もあります。

沢の水は浄水器を通せば飲めますか?

細菌と原虫は除去できるので、多くの場合は飲めます。

ただしウイルスや化学物質は除去できないので、上流に汚染源がない澄んだ水を選び、心配な地域では煮沸と併用します。

エキノコックスは浄水器で防げますか?

卵はフィルターで除去できるサイズとされますが、北海道の自治体は煮沸を推奨しています。

北海道の山では、浄水器だけに頼らず煮沸を組み合わせてください。

浄水器のフィルターはどれくらい持ちますか?

製品によって違い、数百リットルから数千リットルが目安です。

逆洗をこまめにすると長持ちします。

凍らせると壊れるので、冬の保管に注意してください。

ソーヤーとカタダインはどちらがいいですか?

軽さと価格ならソーヤー、流量と飲みやすさならカタダインです。

どちらも登山用の定番で、性能に大きな差はありません。

浄水器があれば水を持たなくていいですか?

いけません。

水場が枯れている・汚れていることがあるので、浄水器があっても最低1Lは水筒で持ちます。

まとめ:日帰りは不要、長い山と泊まりで有効。沢の水は浄水か煮沸を

まとめ:日帰りは不要、長い山と泊まりで有効。沢の水は浄水か煮沸を

登山の浄水器について知りたいことを逆引きでまとめます。

知りたいこと 答え
必要か 日帰りの低山は不要。5時間超・泊まり・海外・防災で有効
除去できるもの 細菌・原虫・濁り。ウイルス・化学物質・塩分は不可
主なタイプ ボトル直付け(ソーヤー)・ボトル一体型(カタダイン)・国内ブランド(モンベル)
選ぶ基準 重さ・流量・フィルターの寿命・逆洗のしやすさ
使うときの注意 澄んだ水を選ぶ・逆洗と乾燥・凍らせない・水は最低1L持つ

水分補給の量と行動食の組み合わせは、登山の水分補給の記事で扱います。

持ち物の全体像は登山の持ち物リストの記事にまとめています。

タイトルとURLをコピーしました